2010年11月20日土曜日

測量実習(駒澤大学)

                                                                 駒澤大学測量実習




測量(surveying)とは・・・・地球上に存在する諸地点の位置関係を求めること、あるいはその位置関係を数値や地図などで表現すること



球面である地表面を平面に投影する作業



測地座標

地上にある点の位置を緯度・経度で表示する方法

国家基準点 東京都港区麻布台2-2-1 旧東京天文台にあり、

東経139°44′40″5020

北緯35°39′17″5148

原点方位角156°25′28″442



平面直角座標

特定の地点の位置を平面的な座標で表示する・・・ガウス・クリューゲル投影法

横向きの円筒に投影させた座標を用いる。



南北に比べ東西方向にゆがむ



高さの基準

水準原点 東京都千代田区永田町1-1 尾崎記念公園内 水晶板の零分画線の中点

標高 24.4140m

明治6年から12年にかけて隅田川河口の東京湾霊岸島験潮所で測定した東京湾平均海面(T.P;Tokyo Peil)を標高0mと定め明治24年陸軍参謀本部陸地測量部内に24.500mを固定したが、関東大震災により沈降した。

1等水準点  国道・主要都道府県道上1㎞ごと

2等水準点  主要地方道1㎞ごと

3等水準点  主要地方道2㎞ごと



3種類の「北」

真北(true north)その地点をとおる子午線の北極方向

座北(grid north) その地点で用いられる平面直角座標のX軸

磁北(magnetic north)その地点で方位磁石が指す北

日本では磁北は真北より西に傾いている。



測量の原理

求点Pは求点Pから基準面Qへの正射影P'とすると、Pの座標はP点の高さ(PP')と基準面Q上におけるP'の水平位置によってあらわされる。

対角線法 既知点ABから求点P'までの距離abをはかる三辺測量

垂線法 求点P’から既知線AB間での距離yおよびAC間の距離xによって求点P’の位置を求める。オフセット測量

極測法 求点P’と既知点Aを結ぶP’Aの長さlと既知線ABとP’Aがなす角度θによって求点P’をもとめる。トラバース測量はこれを応用したもの

三角法 既知点ABと求点P’を結ぶ直線AP’BP’が既知線ABとなす角度θ1θ2およびABの距離lに寄って求点P’をもとめる。

三線法 求点P’と既知点ABCを結ぶ直線がなす角度θ1θ2から求点P’の位置を求める。

水準測量 地球上の諸地点の相対的な高低差を測定する作業

水準面 重力の方向に垂直な曲面(ジオイド)面に平行

各国共通の海面水準はない

基本用語 

後視(B.S;Back Sight)すでに標高がわかっている点に立てた標尺の読み値

前視(F.S;Fore Sight)これから標高を求めようとする点に立てた標尺の読み値

機械高(I.H;Instrument Height)水平に据えたレベルの視準線の高さ→   考古学ではEye Level;ELともいう

移器点(T.P;Turning Point)レベルを据えかえるために前視・後視を読みと   る点

中間点(I.P;Intermediate Point)その点の標高を求めるために前視のみ   読みとる点

地盤点(G.H;Ground Height)(G.L;Ground Level)地表面の標高



 ある地点にレベルをたて、標高の分かっている点にスタッフをたてる。レベルでスタッフを読み(後視)、IHを求める。次に、標高を求める点にスタッフをたてIHからスタッフの読み(前視)値をひくと求める点のGHとなる。 



レベル設定注意

 三脚の2本を低い側に1本を高い側にすえる。

気泡と整準ねじの関係を理解する

参考 スタジア測量 (上スタジア-下スタジア)×定数=水平距離



トラバース測量 側点同士をむすぶ線分をトラバース線とよび、既知点を基準として各測       点の相対的な平面位置および座標を求める作業をトラバース測量という。

トランシット 角度を測定する機器



平板測量 地表に存在する目標点を平板を用いて現地で直接記入していく方法。

     等高線などを簡便に作成できる

方法 平板上の基準点から目標点への方向をあわせ、目標点までの距離を縮小記入する。

 三脚、平板、求心器、アリダード、下げ振り(錘)、磁石、測量針、ポール、三角スケール、巻き尺